犬や猫の肌の状態

自分のペット達が調子を崩している時ほど辛い事はありません。しかし私たちには何が悪いのかが正確には分かりません。
ペット達は病気をしたとき、私たちに何がおかしいのかの警告をある身体的症状にして知らせてくれています。しかし、より控えめで分かりにくい病気や副作用もあり、それに関しては初見では、見落とす可能性があります。もしくは、猫や犬たちは飼い主からその症状を隠そうとする事があります。

たとえペット達が話せたとしても、どこが痛いのかを正確に伝えることは出来ないでしょう。

動物も人間がかかるような同じ病気や症状、アレルギーにいくつか直面しますが、気分の悪い状態を伝えるには限界があります。だから私たちは、大切なペットを育てるときには、その飼い主は細心の注意を払わなければなりません。
副作用の中には一時的なものもあり、自然治癒で治ってしまうものもありますが、きちんと治療しなければ中には継続的だったり、他の更に深刻な健康問題を引き起こしてしまうものがあります。

ペット達の安全を守るため、外見や行動の変化にしっかりと目を光らせておくことが大切です。

猫の肌状態

猫は、逃げるのがとても得意な動物で自分の病状を隠すことも非常に上手なことで知られています。
特に調子が悪い時は気づかれないよう隠してしまいます。ただ皮膚症状は少し話が違い、簡単には隠し通せません。
たとえあなたの猫が抱きしめたくなるようなかわいいタイプの猫ではなくても、肌に何らかの異常はないかと調べる間だけでも都度抱き上げて確かめてみましょう。以下に、注意すべき猫の皮膚症状をいくつか挙げます。

皮膚潰瘍

あなたの飼っている猫は他の猫に比べ特に元気に外で遊び回ったり、リスを追いかけたり、木に登ったりする事が大好きかもしれません。外から帰ってきて足や顔にひっかき傷や見慣れないけがをしているなんて事が日常茶飯事かもしれません。しかし、皮膚潰瘍または病変はちゃんと自然治癒で治るものかどうかを確かめるため目を光らせるべき症状です。皮膚潰瘍は、かさぶたになりそこなった時-よりバクテリアや病気の影響を受けやすいのですが、簡単に感染してしまいます。実際に、なかなか治らないがんこな傷は何か他の重大な症状かもしれません。

もし飼っているペットに数日たっても治らないような傷があるのに気が付いたなら、獣医師に診てもらいアレルギーか感染症の検査をしてもらいましょう。

脱毛

人間の抜け毛や脱毛は様々な原因で起こります。もっとも典型的な要因は不安やストレスですが、ペット達も同じようにストレスやアレルギー、またその他の病気や感染症が関係している事があります。
もちろん、猫の毛が抜け落ちている事に気が付くかもしれませんが(部屋中に隠れた毛玉が後を絶たずあるのを無視はできないでしょうが)もしその毛玉がより大きく、いつもよりたくさんの毛が落ちているようであればそれは慎重にならなくてはいけません。痛がっているようには見えないかもしれませんがこの副作用はさらに大きな病気、例えば膵臓や腎臓病、腫瘍などと関係があるかもしれません。

アレルギー

普通、猫がアレルギー要因の一つになる事が知られているので、猫自身がアレルギーになると聞くと奇妙に聞こえるかもしれません。ただ、思ったより猫がアレルギーとなる事は頻繁におこります。猫たちがかかるアレルギーは主に3タイプあり、食物アレルギー、環境アレルギー、ノミアレルギーがそうです。
食物アレルギーを持つ猫は、問題の食べ物を食べた後に嘔吐や下痢などの明らかな反応を示すことが良くあります。
猫の食物アレルギーは、たんぱく質に過敏反応して起こっている事が多いです。あなたの猫ちゃんはアレルギーの疑いがありますか?次に獣医さんに連れて行くときにその症状を話しておきましょう。
見た感じには関係のない行動がある共通したアレルギーが原因で全て生じているかもしれません。

くすんだ毛艶

猫の毛艶の様子が変わって来た場合、より深刻な皮膚症状である場合があります。見た目が脂っぽく、皮膚がボロボロっとした感じになり、くすんで見えます。場合によっては、猫は毛づくろいをやめてしまい、毛並がみすぼらしくなり、乾燥し、もつれてくる事に気が付くこともあります。
猫のエサがこの皮膚症状の元凶となっている場合があります。たとえば、オメガ3やオメガ6脂肪酸の欠乏は猫の毛艶をくすませてしまいます。魚を原料としたものは、オメガ3を含み、適度に燃焼を助けます。野菜類はオメガ6脂肪酸を与え、肌の細胞膜を保つのにとても重要となります。
このどちらもが欠乏してしまうと、ペットの見た目は徐々に悪くなっていきます。

耳ダニ

耳ダニは、侵入してくる時その音が聞こえます(ウエッ!)。その小さな寄生虫はペットの耳の脂や耳垢を食べています。そんなにひどくなくても、耳ダニによって炎症を起こしてしまい、さらにひどい耳感染や皮膚感染を引き起こします。
耳ダニを患ったペット達に出てくる症状としては、異様に体を揺すったり、頭を振ったり、また不快な匂いのする黒い物体が耳から出てくることもあります。猫の耳は時々チェックし、鼻の先から尻尾までくまなく獣医師に定期的に見てもらうようにして下さい。

猫ニキビ

信じようが信じまいが、猫にもニキビができます。このやや困った症状は飼い主にはあっても猫は体験することはないかもしれませんが、猫ニキビは、猫の顎あたりに出来る肌状態としてはよくある事です。しかし人間と同じように、猫ニキビはストレスや薬の成分に抵抗して起こる反応、または毛づくろいを怠った場合に起こります。ほとんどの猫は自分で自分自身をきれいにするので、通常はそこまで心配はいりません。ただ、以前のように頻繁に毛づくろいをしなくなった場合ニキビは突然、急成長してしまいます。

犬の皮膚症状

誰もが、いずれは掻き毟る犬の世話をしなければならないでしょう。しかし多くの人がノミや、”犬だから”という事にしてしまいます。このことは非常によくある事ですが、痒みを増す原因は実に様々な皮膚症状を犬が患っている可能性があります。

アレルギー性皮膚炎

”アレルギー性皮膚炎”は単に皮膚アレルギーを言い換えただけです。あなたの犬は体の手入れをする為の製品やシャンプーグッズにアレルギー反応を持っているかもしれないし、食べ物やお菓子の変化、虫や花粉などの環境要因でアレルギーを起こす可能性もあります。あなたの可愛いペットがしきりに引っ掻くようになったり、赤い斑点のような物が見られるようになったりしたら、アレルギーの治療が必要となるでしょう。

膿痂疹(のうかしん)

この細菌感染症は表皮に現れる為、見てわかるものであり、ニキビのようにぶつぶつとなっていて膿が溜まっているものです。この症状は主に子犬に良く見られ、毛がほとんどないところに良く現れます。
緊急性を要するわけではありませんが、膿痂疹は、ペットにとって不快なものに違いないので、すぐに治療をした方が良いでしょう。多くの場合、そのぶつぶつは局部用の薬などで細菌が広がったり、さらに大きな問題になる前に治療することができます。

白癬

白癬は、犬が良くかかる皮膚症状の一つです。名前に反してその症状自体は実際の虫ではなく真菌です。
頭や足先、耳や脚に円形の型があるのを見つけて、その症状に気が付くでしょう。

脱毛のほかに、炎症や真菌がいた場所にうろこ状の斑点が出来るでしょう。
白癬に関しては、他の犬や動物だけにとどまらず人間にも容易に感染するので、真菌の治療法をすぐにでも探し求めたくなるでしょう。かかりつけの獣医師は、その治療に抗真菌療法を処方するでしょう、しかし白癬にかかっている子が治るまで他の子たちと近づけるのは避けなければなりません。

急性発疹

急性発疹の医学用語は急性湿性皮膚炎で、肌の一部が赤くなったり炎症を起こしたする症状です。
多くの場合、ペットの頭や胸に現れ、触れてみると熱く感じます。急性発疹はアレルギーや感染症あるいは皮膚を噛みすぎたり、舐めすぎたりした結果起こります。発疹が出ている場所を出来るだけ、清潔に保つことが重要ですが、もしその状態が続くようであれば、取るべき手段としてはなるべく早く獣医に見せる事です。

その他の、ペットの肌状態の兆候や症状

猫の好酸球性肉芽腫症候群

その他の様々な症状(上記に挙げたもの以外にも)はペット達がなんらかの皮膚症状や別の健康問題を抱えているという事を警告してくれます。
あなたのペットは脚を引きづってカーペットの上を歩いたりはしていませんか?また足に出来た生傷を頻繁に舐めていたりはしませんか?くしゃみをしていたり、体を引っ掻いていたり、しきりに痒がっていたりはしませんか?
その行動がたとえ無害に見えても、日常的に行っているとしたら、調べてみる価値はあります。下記の事に気を付けてみることも良い事だと思います。

  1. ふけ
  2. 皮膚剥離
  3. 鱗屑
  4. 脱毛
  5. 炎症
  6. きつい匂い
  7. 油分の増加

ペットの為に食事や、シャンプーやその他日々使うものを調整する必要があります。
アレルギーは時間と共にひどくなったり、季節によって変わることがあります。ペットの習性を知っていると問題を調整しやすく、さらに症状や病気が悪化するのを防げます。

ペットの皮膚症状の治療法

ペットの皮膚に異常や、発疹、いつもと違う腫れなどを見つけた場合の、最善の方法は獣医師に見せに行く事です。
医師はペットの体調に関連した症状を正しく分析し、その皮膚症状がさらに深刻な病気の前触れとなってしまう様な機会を防ぎます。
彼らはすでに、あなたのペットの病歴を知っていて、あなたを安心させるでしょう。
すぐに獣医師に連れて行く事が出来なかったり、何かの植物やある製品で起こる軽度のアレルギー反応といった短期間の肌症状のため家での治療を望む場合、以下の事を考慮しましょう。

  1. 乾燥肌にはビタミンEを。もしあなたの子犬が乾燥肌、あるいはボロボロと皮膚が剥離しているようであれば、肌をなめらかにしより健康的にしてくれます。
  2. 局部用の薬がペットの肌の調子を助けてくれるのと同じような効果をもたらしてくれる食べ物を与えましょう。例えばカモミールティーなどはペットの軽い皮膚炎に対して自然の殺菌効果があるとして使われています。まずお茶を冷やしスプレーすることで鎮静効果を与えます。
  3. オートミールもまた肌を和らげ、特に発疹や痒みをもたらすアレルギーなどから肌を守ります。豊かな天然成分であるオートミールは良く私たちが使うバスオイル製品にも使われていて、肌にやさしく、炎症を抑えます。なぜこれを私たちの愛するペット達にも使わないのでしょうか。ぜひ使うべきです。

どのような日々のケアに従うべきでしょうか。

バランスの取れた食事が出来るようにしましょう。

毎日きちんと必要な栄養素の量をとりましょう。
ペットに与えている餌やお菓子に貼られているラベルを全て読んで、中に入っている物や染料、その他の有害な原料を確認しましょう。もしペットを1匹以上飼っているのなら、その子が違ったものに対してアレルギーであったり、副作用を持ってい
るかもしれません。食べ物や飲み物を1匹1匹分けて与えることが大切です。

ペットを定期健診に連れて行きましょう。

人間が年に2回ほど歯科へ行ったり、毎年身体検査へ行くのと同じようにペットの定期健診は同じく重要です。目立った変化がなかったとしても、悪化するのを待ったりするより、またそうなってしまうのを防ぐためにはとてもよい考えです。ペットの健康を第一に考えましょう。

ペットの事を知り尽くしましょう。

ペットを迎える前に飼いたいと思っている血統の事を調べて、どのような条件がその種類にはもっとも影響があるのかを調べましょう。たとえば、たくさんの皺がある犬なんかは垢や汚れ、脂等を皮膚の中に貯めやすくそれが皮膚トラブルを引きおこします。前もって知っていれば知っているほど、将来そのペットへのより良いケアが出来るでしょう。ペットが成長するにつれ何に気を配ればいいかを知る助けとなります。